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研究所の概要・歩み

公益財団法人設立までのあゆみ

設立の経緯と発展
東海ジェンダー研究所は、1997年6月2日付けで内閣総理大臣の設立許可を受け、総理府男女共同参画室(現内閣府男女共同参画局) の唯一の財団法人として発足しました。
1975年に国際連合が女性と男性の平等を推進するために「国際女性年」の運動を提唱し、これに呼応した東海地域の女性たちの 幅広い、持続的な研究と運動が当研究所設立の土台となりました。
1979年に国連総会で「女子差別撤廃条約」が決議され、日本政府は1985年になってこの条約を批准しました。しかし、女性の 労働権や、育児の社会的責任・男女平等責任などの問題は依然として残され、これらを研究するため、1980年代末に女性研究者の 有志によって「現代フェミニズム研究会」が発足し、海外の研究者との学術交流も行いました。
こうした経緯から1995年末に「女性による女性のための研究財団」の設立準備作業が始まり、1997年に財団法人東海ジェンダー 研究所の設立に至りました。
さらに、2008年からの公益法人制度改革に伴い、これまでの財団法人の活動を踏まえジェンダー平等のための活動をさらに進める ため、2012年4月1日付けで内閣総理大臣の認定を受け、公益財団法人として再出発することになりました。

事業のあゆみ
本研究所は、設立以来「ジェンダー平等の推進」を主たる目的に活動を続けてきました(ホームページ参照)。
財団法人時代(1997-2011年度)は、年報『ジェンダー研究』の発行(1998年創刊)、ニューズレター『LIBRA』(リーブラ)の発行 (1997年創刊)、個人研究助成(1997年から)、団体研究助成(2005年から)をはじめ、「フェミニズム理論の形成」、「近代日本の フェミニストたち」、「女性の貧困―日本の現実」などの講座や講演会、また、「世界の中のフェミニズム」、「ジェンダー・国家 ・福祉」をテーマとした国際講演会を行いました。
公益財団法人移行後は、新たなテーマ「『雇用労働と子育て』におけるジェンダー差別構造とその解体をめぐる研究―養育の社会化 をめぐって」のもとにプロジェクト研究を立ち上げ、調査・研究を行っています。また、「21世紀のまちづくりとジェンダー」、 「グローバル社会におけるコミュニティと女性の役割」、「親が育つ、こどもが育つ―『今』と『これから』―」、「戦後日本の 公害・環境問題と女性の歴史的役割」などの講演会・シンポジウムを行っています。

 *詳細は設立20周年記念誌『20年のあゆみ』こちらをご覧ください。

東海ジェンダー研究所の事業
本研究所はジェンダー問題に関する研究、若手研究者の育成、男女平等意識の啓発と普及を行うことを通して、性別にとらわれることなく生きることができる男女共同参画社会実現に寄与することを目的として次の事業を行います。
1 ジェンダー問題に関する研究・調査(プロジェクト)
○男女共同参画社会形成のための基本的な問題解決に資するため、ジェンダー問題に関心を持つ研究者を  募り、研究課題を設定してプロジェクトを組織し、研究活動を行い、その成果を公表する。
2 ジェンダー問題に関する研究への助成
○若手研究者を対象に、男女共同参画社会の形成に資する研究テーマを公募し、選考の上助成する。(個人研究助成)
○ジェンダー問題に関する研究会を公募し、選考の上助成をする。(団体研究助成)
3 ジェンダー問題に関する資料・文献の収集と情報提供
○国内外の関係情報誌の収集と閲覧提供
○図書、資料等の購入と貸出し
4 ジェンダー問題に関する講座、シンポジウム、講演会等の開催
○ジェンダー問題に対する理解・意欲の普及や啓発のため講座、シンポジウム、講演会、賛助会員のつどい   等を開催する。
5 年報及びニューズレターの発行
○プロジェクト研究の成果、研究助成受託者の研究報告等を掲載した年報『ジェンダー研究』を発行する。   (年1回)
○ジェンダー研究の情報、本研究所の事業計画、事業報告等を掲載した機関紙『LIBRA』を発行する。(年  3回程度)
6 その他本研究所の目的を達成するために必要な事業を行う。
○セミナー室の貸出
○読書会 その他

賛助会員について
個人賛助会員制度を実施しております。
ご入会いただきますと以下の①~④を、送付させていただきます。
①年報『ジェンダー研究』
②ニューズレター『LIBRA』
③本研究所主催の講座、講演会等の事業案内
④その他(賛助会員のつどいなどのお知らせ)
※本研究所は「公益財団法人」の認定を受けており、会費及び寄付については税法上の優遇措置があります。
会費振込先
会費 年間一口 1,000円
郵便振替口座
名義:公益財団法人東海ジェンダー研究所
番号:00820-0-77338
詳しくは事務局にお問い合わせください。

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Tの文字をベースに、成長する社会を支える男女の姿を表現しています。

フランス革命の最中、オランプ・ドゥ・グージュは書きました。女性は処刑台に登る権利を持つと同時に演壇に登る権利を持つと。
そして、女性は男性と平等に租税を負担する義務を持つと同時に雇用や位階や職業につく権利を持つと。
それから200年余りたった今、グージュの願いは世界の女性たちのものになりました。
この成果をさらに推し進めるため「財団法人東海ジェンダー研究所」を設立し、2012年4月より「公益財団法人東海ジェンダー研究所」として再出発しました。
本研究所は、女性と男性の平等と人権の確立を求める人たちが集い、その手だてを具体的に研究し、提案するところです。

『LIBRA』とは?
本研究所発行のニューズレター『LIBRA』は、ラテン語の天秤座に由来します。
このネーミングは、ジェンダー平等の社会を広く推し進めていく支点になりたいとの願いからつけられました。